ピアスを楽しむためには、思った場所にピアスの孔を完成させなくてはなりません。耳垂と呼ばれる「耳たぶ」は、最も普通に行いやすい場所で、孔を開けやすいところです。でも、自分でやるにはちょっと怖いかもしれません。ピアスの孔は、中の傷が皮膚できれいに覆われることで完成します。
まず、孔をつくるために、やや太めのファーストピアスをいれます。特に麻酔をしなくても、ピストル型の装具を使って、わずかな衝撃を感じるだけで完成します。
さて、耳たぶに貫通した傷ができると、そのあとから傷はふさがってこようとします。
しかし、ピアスが入っていると、傷はふさがりません。時間とともに、表と裏から皮膚がピアスの孔に沿って少しずつ伸びてきます。表と裏の皮膚が孔の中でつながったとき、ピアス孔は完成します。
耳たぶの厚さにもよりますが、およそ1ヶ月程度かかって傷は皮膚で覆われ、強くなってきます。その間、ファーストピアスは抜かずにおきます。
おしゃれができるまで、ちょっとだけ辛抱です。
トラブルの主なものは、『感染』です。
しかし、消毒は行わなくても結果に影響はありません。気をつけることは、髪の毛や衣服が引っかかって傷をつけることです。また、触って回したり動かしたりするのはよくありません。せっかくできあがってきている孔の皮膚を傷つけてしまうことがあるからです。万一、感染を生じた時には、ピアスをはずさなくてはならないことがあります。そのような場合には、孔をふさがずに復活できるよう、治療の御相談をさせていただきます。
もうひとつのトラブルは、『金属アレルギー』です。症状は感染に似ていますが、かゆみを伴う場合が多く、赤く腫れてきます。ファーストピアスはいろいろなものがありますが、チタンという金属はアレルギーになりにくく、安心して装着できます。
耳の軟骨のある場所、おへそにも、みんなと違ったおしゃれをしたいところです。でも、市販のファーストピアスの製品は、その大きさや強さが不十分でうまくいかない場合があります。
大切なからだですので、不用意に傷をつけないように、無理せず病院に相談してください。
ピアスの孔は、孔の中が皮膚で覆われたとき、きれいに完成します。
なお、未成年の方の場合は、保護者の同意をいただいています。
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