医師を題材にしたドラマを時おり目にします。救急治療や手術の場面はドキドキ感があり、緊張感をそそります。うまくできているなと感心してしまいます。若い医師が育っていく場面を描いたものもあり、つい自分の研修医のころが思い出されます。
私は研修医のころ、先輩から「若い頃には、手術をたくさん見て学べ。」と言われました。最初は手術の助手をさせていただくことが多く、助手をしながら「ああ、ここではこのようにするといいのか。」と、先輩の技術を学び取る毎日です。でも、助手を繰り返していると自然に手術ができるようになるかというと、そうではありません。手術が上達するには、助手をしているときの手術の「見方」が大切で、「自分が術者になっている(している)つもりで見る」ことが上達の秘訣になります。
手際の良い調理を見せて下さる板前さん、計画的に着実に建物をつくり上げていく大工さん・・・・・・仕事は違っても、学び方は似ているのだろうな、と思います。