ホーム > 院長のブログ > ゲンゴロウ

院長のブログ

ゲンゴロウ

「ニホンカワウソ」が絶滅した・・・・とテレビのニュースが言っていました。聞いていると、ほかにも絶滅しそうになっている生き物がいる、と、紹介されていました。その中に、「ゲンゴロウ」という、水中に生息している虫がいて、この世からいなくなってしまう可能性があるといいます。
・・・・・・・私は小学生のある頃、友達と「ゲンゴロウ」を何匹つかまえてきたか、教室で競い合っていました。佐久市内の田んぼの近くの沼に、半ズボンとはだしで入り込み、水中用の虫取り網でつかまえていました。体長3から4センチ程度の楕円形の虫で、小学生にとっては手ごろな獲物でした。ある日、調子よく、5匹のゲンゴロウをつかまえることができました。喜び勇んで翌日、学校に持っていくと、友達に「それはゲンゴロウじゃないぜ。」と言われました。信じてつかまえたゲンゴロウ、悔しくて、「いや、絶対ゲンゴロウさ。」と言い返します。「いや、違うよ。よく見てごらん。ゲンゴロウは、体の横、両端に白い線が入っているんだ。ひろしがつかまえてきたのは『タガメ』って言うんだ。」私は悔しく、その日はがっかりして家に帰り、虫の百科事典を開きました。調べてみると、なるほど彼の言う通り。どうりでたくさんいたわけだ、と納得しました。
今思えば、つかまえずに良かったという気持ちと、当時、泳いでいた姿を思い出して、小学生の僕らに小さなロマンを与えてくれたゲンゴロウにいとおしさがわいてきました。

▲このページの先頭へ